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第7話 道具のメンテナンス
<準備と後片付け>
蕎麦道具は蕎麦専用の道具がほとんどで置き場所や手入れが結構大変です。蕎麦屋さんのように広い作業スペースのある所では常時道具を所定のところに置くことができ、道具の出し入れの手間だけでも楽だと思います。
理想の蕎麦打ちのスペースとしては、鉢周り、延し・たたみ、切りの場所が固定してあれば非常に楽な作業が出来ると思います。趣味の世界ですから贅沢はいえません。
また、趣味を維持するためには趣味を楽しむ時間の倍以上の時間を費やし道具の後片付けやメンテナンスは欠かすことの出来ない作業になります。メンテナンス込みの趣味でなければ長続きはしないと思います。



<鉢の手入れ>
 蕎麦道具は鉢に関わらず木を使った物がほとんどです。そば粉と水を混ぜて加工してゆく作業の中で、水が直接あたる捏ね鉢などは漆塗りでコーテングを施しヒビ割れや変形を防いだと思われます。今思うと贅沢な仕上げの道具と思いますが、当時水の浸入を防ぐ手段が漆塗りだったのでしょう。
高級な漆塗りの木鉢などは傷を入れないように、内面に乾燥して付着いているそば粉などは指肌で洗い取るぐらい神経を使うみたいです。漆塗り木鉢のメンテナンスは大変なようです。その点、樹脂系の鉢は水に対しての心配がなく軟らかいスポンジで掃除が出来るぶん楽になります。高級な漆塗りの木鉢は飾って眺めるぐらいで使う気にはなれません。

<麺棒(打ち棒・巻き棒)>
麺棒は水分吸収による反りやひび割れを防ぐため水につけて洗うようなことはせず、濡れタオルで汚れをふき取りすぐに乾いたタオルで乾拭きをします。よく乾燥され吟味された材料は少々の外的変化に対応できるように作られていますが水には弱いようです。
 作業の中で、麺帯から出る水分を吸収しないようにと、滑りをよくするために胡桃油を布に含ませ、乾燥した状態で乾拭きの要領で何度も拭いてやります。
麺棒にはサンドペーパーなどを用いた機械仕上げと、手間隙かけた手鉋仕上げたものがあります。手鉋仕上げで作られた麺棒の表面は機械仕上げの表面にはない、木の表面を鋭利な刃物で切り取ったとき木の構造がつぶされてなく、素材が持つ油を含んだ表面状態になり、麺棒としてはすばらしい仕上がりになります。が、打粉(一番粉の篩に残った少し目の粗いそば粉)を使用することもあり使用回数が増えますと打粉の目に負けて表面がざらついてきます。表面積が増えますと麺帯への接触面積も増え水分を吸収する確立が増えますので胡桃油でコーテングを施し拭いてやることにより荒れた表面状態を良くしてやります。



<延し板>
 延し板も水には弱く麺棒と同じようにメンテナンスを行います。特に延す位置が決まって来ますと麺帯から出る水分や打粉の目の粗さから、延し板の部分的な劣化が見られます。作業が終わりましたら打粉を刷毛でよく取り除きよく絞ったタオルで汚れをふき取りすぐに乾拭きをします。麺棒もそうですが、乾燥を目的に最低一日は置きその後、布に胡桃油を含ませ乾拭きの要領でよく拭いてやります。その時延し板の表面状態をよく見ておきます。足付きの延し板は裏表使用することが出来ませんから場所を少しずつ移動させて均等に使用するよう心がけています。その点、足のない延し板は裏表使えて便利ですが、構造上小振りの物が多いようです。蕎麦を打つ量を考えて選ぶべきだと思います。
 延し板の材質は銀杏で少し柔らかな素材のため延し板の上で他の作業をする時には3世離轡淵戰縫笋鮹屬い討修両紊嚢圓い泙后(打ち傷など深い傷が入らないように注意をしています。)

  


<切り板>
 鉢作業は独立した場所がありますが、切の場所は延し板の上で行っています。準備の中で、切り板を準備するときが一番気を使かいます。切り板が檜木口寄せの大きな物で重く延し板を傷つけないかと大変です。蕎麦包丁の刃を優しく受け止め包丁さばきをスムーズに行うための大切なものです。裏表、左右どちらからも使えますので均等に使用するようにしています。
 使用後は、刷毛で打粉をよく払い落とし、二回に一回ぐらいの割合でよく絞ったタオルで汚れをふき取りすぐに乾拭きを行っています。乾燥が目立つようであれば胡桃油を含ませた布で乾拭きをしています。



<こま板>
 長く使うと指で支える部分が指後として見えてきたり、包丁でガイドの枕の部分を少し削ったりで蕎麦を打つたびにそれぞれの道具に歴史が刻まれています。こま板のメンテナンスも打粉をよく払い汚れを拭き取り麺帯に触れる部分は状況により胡桃油でメンテナンスをこころがけ反りなどの変形がないようにしています。



<蕎麦包丁>
 蕎麦包丁は材質に関わらず切り揃えた蕎麦を生舟等の保存容器に収めた後すぐによく絞ったタオルで表面についている蕎麦をゆっくり包み取るように取ります。刃に沿ってタオルを出来るだけスライドさせないことが怪我をしない秘訣と思っています。考えたら怖い道具で慎重にも慎重に行わなければならないです。
 立てかけたり切り板の上に置いたりしないで、使用しない時は延し板の奥に置くようにしています。保管は、乾拭きのあと乾燥させ椿油を薄く引き専用の木箱に入れています。



<篩・刷毛・粉取り>
 使用した篩、刷毛は外の風にあて固めの刷毛で篩はきれいに糸目を払いそば粉が残らないようにします。刷毛は風や太陽にあて乾燥させ手でそば粉を払い落とし片付けています。粉取りは乾拭きをして片付けます。



<その他の道具類>
 返しやだし取りに使用した寸胴鍋や軽量カップなどきれいに洗い、ステンレスの返しの部分の水分か蒸発するまでは太陽の光に当てるようにしています。家族から文句が出ても、雨の日など食卓のテーブルの上に何日も置き状況を見て片付けるようにしています。




 蕎麦打ちそのものの時間に比べて倍以上の時間がメンテナンスと後片付けの作業にかかります。その作業や時間も含めての趣味でなければ長く続けることは出来ないと思います。ましてや食べ物を扱う場合など食材や使用する道具類の衛生管理は人任せでは絶対にいけない事だと思います。特に衛生管理に関しては慎重に一つ一つの作業を丁寧に確認してやることだと肝に銘じて行っています。

 次回で蕎麦特集を最終とさせていただきます。一人で写真まで取るのはなかなかうまく行きません。出来るだけ美味しそうな蕎麦の写真が取れればと思っています。







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第4話 蕎麦打ちの工程 ・ 第5話 実際の蕎麦打ちについて
 写真の都合上、第4・5話を一緒にお話します。

<蕎麦麺を作る作業>
 蕎麦打ちの中で 〔敞(水回し・練り・菊練り・くくり)、延し(鏡出し・丸出し・四つ出し・肉分け・本延し)J饕の切りと節目の作業があります。
 昔から蕎麦を打つ作業の難易度を表す言葉に「一鉢、二延し、三包丁」と言われてますように、鉢での作業が蕎麦打ち作業の中でもとくに蕎麦の仕上がりに影響を及ぼす要の作業となります。指先の感覚でそば粉と水を均等に合わせてゆく単純作業のように見えますが、蕎麦の仕上がりには大切な作業です。プロの指の動きは無駄が無く血管が切れそうなぐらい速いです。きめ細かく行き渡った水が均等な状態を作り出すのだと思います。均等な湿り具合になったそば粉は時間とともに大小の玉状(2〜3センチ)の塊になります。ここで注意しないといけない事は、塊にならない小さなそば粉があると、水回しが上手くいってなかった結果なのです。この結果が蕎麦の仕上であるこしや食感に大きく関わってきます。




<練り>
 練りは、一塊に集めたそばを、全体にそば粉同士つなげる作業です。個々の玉状になった水分含有量の不ぞろいなそばを全体的に練る事によって均一な麺帯に仕上げます。やり方は人それぞれですが、連続的に行うことが出来、効率よく短時間で捏ねの作業が出来る方法を皆さん考えてやられているようです。
 けっこう腰に来ます。そば粉の種類にもよりますが、捏ねる力が楽な状態では必要以上に水分が多すぎて、こしのない切れやすい蕎麦に仕上がってしまうことが多いように思います。(そば粉指定のこん混水比はあります。)練りの最後は麺帯内の空気を抜く菊煉りで仕上げます。最後に鉢の側面を利用して菊門を空気を抜きながら円錐形にならし、最後につぶして“鏡出し”(約40ミリの厚さ)にして練りの作業を終わります。



<延し>
 延しの作業に入りますが、延し台の上に打ち粉を薄く撒いて円盤状の麺帯を置き、手の付け根の腹の部分で麺帯にヒビが入らないように中心部を残し円形状に伸ばして行き、最後に中心部を延します。手で延す麺帯の厚さですが、均等に15〜20ミリになるようにします。その後は、延し棒を用いて“丸出し”の作業で真円になるように5〜7ミリぐらいまで延します。この時に注意をすることは均等な厚みときれいな円に仕上げるように努めます。後々角出しの作業で麺帯を四角に延す段階できれいな四角になりません。切りの段階で不ぞろいの部分は、蕎麦として短い無駄な部分が出来ることになります。失敗作で短い蕎麦を幾度となく食べて来ました。今でも時々食べますが、蕎麦は長くないと美味しくないです。

<たたみ>
 打つそば粉の量や麺の長さをどの位にするかなど考慮して、麺帯を延す大きさ(寸法)を考え作業をします。麺帯の厚みを感覚的に見るものとして写真の品物が販売されています。感覚的に慣れるまで便利な物だと思います。



             

 1キロ 打ちで、84センチ×100センチの本延し終了後の厚みが1.5ミリになると言われています。感覚的に延しの大きさから厚みを読み取りますが、通常巻き棒に巻き取って麺帯の厚みを確認します。今回、写真を写しながら作業をしている関係で麺帯の水分が蒸発して端の部分が割れてきています。(言い訳です。普段も下手で割れています。)温かい蕎麦用の麺帯で厚みは1.7ミリで作業をしています。

<横たたみ>
 当然、打つそば粉の量により延し棒、巻き棒も変えます。本延しが終わった段階で巻き取り横に置き、たたみますがこの時のたたみ幅が麺帯の長さになります。2枚・3枚・4枚横たたみなど、量によってそれぞれ考えます。厚くたたんだ場合、切が難しくなりますが切る回数は少なくてすみます。麺帯の長さは切り板の長さにも関係してきます。

<縦たたみ>
 横たたみが決まり、縦たたみですがこれは麺の長さを計算して延し幅を決めていますので、通常2回たたみで作業をします。ここで注意をすることは最終的にたたみ終わった麺帯で手前の折り返しは麺をつなぐために気持ち打ち粉は多めにするようにします。奥の折り返し部分は麺の長さに切り揃える部分にまりますのであまり気を使うことはありません。
 必然的に麺の長さはたたんだ麺帯の約2倍の長さになります。縦2回たたみで、84センチを1回目のたたみで約42センチに、2回目のたたみで約21センチにたたみます。長さを揃えるため耳を1〜2センチ切り取りますので大体36センチ前後になると思います。使用する生舟の大きさも考慮に入れて決めています。

 十割蕎麦や変り蕎麦など、つなぎが弱い蕎麦をたたむ時、たたむ回数が多くなると切れる確率が高くなりますので、たたむ回数を少なくするように延します。包丁も尺二(36センチ)の長い包丁で、昔から食べやすい麺の長さとされる34〜36センチになるようにたたみを加たり、量の少ない時にはたたみ無しで切り揃えたりしています。



            
                     (1.2キロ打ち・横3枚たたみ・縦2回たたみ)

<切り>
 たたみ終わった麺帯は、蕎麦の種類や麺帯の厚みにより目的の幅に切りそろえます。この作業が “切り” といわれる作業です。切った蕎麦の断面が正方形に近い長方形になるように切り分けます。

 “切りべら23本”と言う言葉がありますが。ざる蕎麦用で1寸(約3センチ)を23本に切り分けると一本の切り幅が約1.3ミリに、1.5ミリの厚さに対して、切り幅が1.3ミリになります。1.5ミリ角前後の蕎麦のボリュームが食感としてまた喉こしや汁との絡み具合が昔から食して旨い蕎麦の基準だったのだと考えられます。 実際、ざる蕎麦用の麺帯を一寸(約3センチ)の長さに対して22回包丁を入れることは可能ですが、1.3ミリの切り幅でこしを持たすには、そば粉のブレンドから木鉢で十分に行き届いた作業が出来て始めて、“切りべら23本”の持つ意味の蕎麦と言えるのでないかと思います。1.3ミリは見た目かなり細いです。写真の麺は温かい蕎麦用で切り幅1.7ミリで切ったつもりですが、実際1.7〜2.0ミリの切り幅になってしまいました。切りの練習はこれからです。

 温かい蕎麦用のブレンドで作った蕎麦です。少し色が濃く田舎蕎麦風ですが、ざるで食してみました。温かい蕎麦用に湯伸びしないように少し弾力のある麺に仕上げているにも関わらず美味しく仕上がりました。ざる用の蕎麦に比べますと、目的とするものが違いますから明らかその違いはあるのですが、なかなかの味でした。

<鴨南蛮> 温かい蕎麦で鴨南蛮を作りました。鴨肉は熱を加えると硬くなり調理が難しいです。ロースの余分な脂身を切り落とし5ミリ前後に切り整えます。麺が仕上がる時期を見計らって、つゆ鍋とは別鍋で鴨肉・ねぎをつゆ汁で火を通しておきます。器に蕎麦とつゆが張られたら鴨肉・ねぎを添えます。鴨肉・ねぎを煮込んだ汁は灰汁が出ますので灰汁を除いて鴨とねぎの旨味のでた汁を盛り付けた上から加え旨味を足してやります。これから寒い日には温かい蕎麦が旨いです。皆さんもご賞味ください。

              

 次回は、第6話 冷たい蕎麦・温かい蕎麦、第7話 道具のメンテナンスについてお話できたらと考えています。









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第3話 返しとだしのとり方について
旨い蕎麦とは
  控えめな香りとかすかな甘味を微妙な食感で味わう素朴な食べ物。時代の流れのなかで米に変る代用品的な作物が、製粉技術の発達と各成分のブレンドにより多種にわたるそば粉が商品化されたことにより、蕎麦に対する庶民の味覚要求度が変わってきたようなき気がします。
 “主役はあくまでも蕎麦であり、蕎麦の味を邪魔せず、しかも、蕎麦の香りや味わいをいっそう引き立てるような汁でなければならない。”
“高橋邦弘”氏のすばらしい言葉があります。その通りだと思います。
  蕎麦は、辛汁・甘汁それぞれが持つ味との相性で旨さが左右されるところがあり、蕎麦と汁の存在は作り手、半々同格の責任があると思います。どちらが引いても足しても、うまい蕎麦を戴くことは難しいと思います。
  試行錯誤の蕎麦打ちですが、返しやだしの調合割合も考えたら考えただけ結果があり、きりがありません。これぞと思う調合割合を自分の味として作っていますが、返しを寝かせている時間などでも微妙に違いますし、使う節類や昆布や干し椎茸の調合割合を変えた場合などはもちろんの事、煮出す時間や火力によっても違ってきます。作った時の調合割合や時間を記録し、味を確かめては次の仕込みの資料にしています。
  大まか7割8割の汁は慣れたらそれなりに作れると思うのですが、その先、微妙な香りやこくを作り出すことの難しさ、計算され経験を積まれた職人さんの域だと思います。そんな微妙なころが面白いのでしょうか。自分でも良くわかりませんが、旨い蕎麦を作り食べたいことは確かです。

返しの作り方 辛(甘
材 料
 濃口醤油(薄口醤油)、味醂、砂糖(ざら目)など、使用します材料は決めています。辛汁、甘汁それぞれ別に作り、調合割合も決まりつつありますが迷いもまだあります。


  基本的に返しの作り方は本返し、生返し、半生返しの方法があります。人により作り方もいろいろあると思います。私は本返しのやり方で作っていますが、特に気を付けていることは次の三つです。
〆重や味醂を焦がさないよう、木杓でよくかき混ぜながら弱火で煮溶かします。そのとき鍋底から火が側面に出ていないことを確認します。鍋の内側についている味醂など焦がす可能性があるため弱火で慎重に行います。焦げてしまうと焦げ臭さが先にたって蕎麦の香りを殺してしまいます。
∈重と味醂が溶け合ったら醤油を入れます。旨味成分が溶け込んでいるたんぱく質の分解温度が60℃からのためそれ以上の温度にならないように温度計で計測しながらよく馴染ませます。
水滴が溜まって返しの中に落ちないように、蓋を半開きにしたり、さらしなどで蓋をします。水蒸気で蒸発した分返しの濃度が変わるのですが基本的には蓋はしません。蓋に溜まった水滴が後に雑菌を呼びカビの原因になるようです。ごみが入らないようにするだけです。
 一晩置いて冷めたらカメなどの保存容器に入れて保存しますが、私の場合使用頻度が少ないため、返しを作るときに使用した醤油や味醂の瓶に入れて室内保存しています。薄口醤油の場合は特に時間の経過とともに酸化が進み濃い色に変化します。薄色が身上の甘汁用の返しの長期保存は控えています。

だしのとり方 辛(甘)
材 料 
  鰹節・宗田節・鯖節・鯵節・鰯節の枯れ節の厚削り(1ミリ )と昆布・干し椎茸の調合でだしをとります。使用する材料ならびに調合割合や火加減も大体決めています。
  干し椎茸(グアニル酸)は香りが強くたくさん入れると蕎麦の香りに影響が出ます。昆布の旨味成分(グルタミン酸)の相乗効果を引き出すだけに用いる物で少しだけ入れてます。
 鰹節(イノシン酸)は辛汁の基本になります。枯れ節ですっきりと江戸風に、材料にもよりますが辛・甘汁とも鰹節は時間の経過とともに酸味を感じることがあります。私の場合、鰹節を少し控え宗田節で酸味を抑え旨味を出すようにしています。冷めると臭みの出る鯖節ですが、甘味の必要な温い蕎麦のだしのベースになります。少しだけ辛汁にも入れています。(枯れ鯖節を用いているので冷めても臭みはあまり感じらず、深い旨味が増すような気がします。)
  基本的に、冷たい蕎麦も温かい蕎麦も鰹節・宗田節・鯖節と昆布・干し椎茸の調合割合を変えて作るようにしています。蕎麦の種類によって鯵節・鰯節を加えたりして様子を見ています。冷たい蕎麦のだしは必要量の15%の節類を、温かい蕎麦のだしは必要量の7%の節類を用いてだしをとっています。
  全体で30分ぐらい煮出しますが、それぞれの節を煮出す時間を決めています。節の種類によっては渋みや苦味がでます。枯れ節を使用していますから灰汁はほとんど出ませんが、取り終わるまでは付ききりで灰汁取りや火加減を見ます。

  
  

返しとだしの調合
  寝かせた返しと、取りたてのだしを合わせます。冷たい蕎麦用の辛汁は3.8 :1(だし:返し)、温かい蕎麦用の甘汁は10:1(だし:返し)の割合で調合しますが、蕎麦の種類や、同じ蕎麦でも切り幅や厚みでかなりその汁の感じは違ってきます。薄く細切りの蕎麦には麺に絡む汁の割合が多くなるため若干薄めの汁に、逆に厚く太切りの蕎麦には濃い目の調整が必要になります。均一に切り揃える技術が要求されるところでもあります。
  最終的には自分の舌で確認をして決めていますが難しいです。冷たい蕎麦用の辛汁の保存は冷凍保存で2週間ぐらいはだしの香りを保つことはできますが、それ以降はだんだん香りが薄れてきます。温かい蕎麦用の甘汁は使い切るようにしています。

  

  蕎麦を食するに、そば粉は当然ながら返しやだしのとり方などそれぞれが持つ素材の旨味を引き出し、各素材が三位一体にならないと旨い蕎麦を戴くことが出来ないと最近特に感じています。

次回は、第4話 “蕎麦打ちの工程について”お話したいと思います。
| - | 15:23 | - | - | ↑Page to TOP
第2話 蕎麦粉について
そばについて
  私が思っていたそばのイメージは、焼畑農法でも収穫があり、種蒔きから75日で収穫ができ、場所にもよりますが年2回収穫ができる便利な作物である。(夏そば・秋そば)だが、言い換えると日本人の食事の中心の白米の取れない場所での代用作物的な見方があったと思います。事実、米の栽培が難しい所では米に変わるひえ、粟やそばを栽培し米に混ぜ食されていたようです。今では作物として、栽培という視点から、品種 金砂郷在来種が元の“常陸秋そば”(茨城県)・木島平在来種が元の “しなの夏そば”(長野県)・紋別在来種の改良“牡丹そば”の改良型“キタワセソバ”(北海道)などが全国的に見て有名です。



  そばの育成に最も影響する自然条件は、気温と昼時間の長さである。そばの栽培は高原地帯の冷涼な気候が適し、一般に気温が28度を超えると雌しべの発育が不良になると言われます。また「霧下そば」という言葉がありますが、昼夜の温度差が大きく朝霧が立つような気候だと良質なそばが出来るといわれる。生育に適した昼時間は夏・秋そばとでは異なるが、12~13時間の日長を越えると開花が遅れるものを秋そば、越えても開花するもの夏そばと区別するようです。この特性を無視して播種するとうまく結実しない。さらにやっかいなのは、そばには無限花序他家受精という植物としての特性があり、この特性が収穫量を大きく左右してしまう要因のようです。

  そのような過去のイメージから貧困な山里の食べ物のような見方があります。当時は今のような機械製粉も無く農家にはひとつはあったと思われる石臼での全粒製粉(挽きぐる実)、そばの硬い殻も全部挽いてしまうもので、今の田舎蕎麦といわれるものです。蕎麦を細く切って食するようになったのも遠い昔のことではないようです。当時はそば粉を水で練ってちぎって味噌汁のような物に入れて食されていたものと思われます。そば粉自体に含まれているたんぱく質は少なく粘ばりのある状態に練ることは難しく、この状態で食べてみましたが、あまり美味しいものではありませんでした。



  当時、高価なものだった小麦粉をつなぎに用い、麺体を薄くのし細く切り詰め、だしにからませ食べる蕎麦の味は今までの“水とん”のような蕎麦のイメージとは比べ物にならないほど美味しかったと思います。当時、蕎麦切りを食べれた人々は生活水準の高い人であったと思われます。小麦粉が庶民にも行き渡るようになると、だしの作り方、返しの作り方や蕎麦ののし方など、蕎麦文化が急速に進んだものと思われます。今のような辛汁のなかった頃は味噌だれにつけて食していた時代もあったようです。蕎麦自体には香りはありますが、味は薄く、辛・甘汁の旨味で蕎麦は食べるところがあると思います。

  機械製粉技術が発達し、そばの実の成分組成の部分的なとりわけが段階的に挽きながら4〜5種類ほどに取り分けることが出来るようになりました。そばの実を構成するものには大別して果皮(外皮)、甘皮(種皮)、胚乳子葉(胚芽)で構成されています。その特徴は、そばの色に影響する灰分や、麺としてつながる力となるたんぱく質が多く含まれているのは胚芽や甘皮であり、炭水化物が主体の胚乳には灰分やたんぱく質はほとんど含まれていない。つまり、そば粉の色や持ち味は、そばの実のどの部分がどれぐらい含まれているかで決まるということです。胚乳・子葉・甘皮の混合割合によって細かく区分されその配合割合の特徴から各商品が提供されていると思われます。香りの強い物・抑えた物、色の濃い物・薄い物、つなぎ易い物など商品内容は色々ですが、麺になった蕎麦は時間とともに蕎麦に練りこまれている水がたんぱく質を分解し弾力を失い、切れやすくなる特徴があります。それを補うような配合を考えると味、色、香、食感などのバランスをとるのが難しくなるみたいです。(うどんの場合は練りの作業で小麦粉からグルテンを作り切れにくい構造にています。)



各そば粉の特徴
さらしな粉    
きれいな丸抜きを2つか3つに大きく挽き割る(上割れ)、この上割れを軽く挽いて最初に出た粉を目の細かい篩で取り分けたもの。

一番粉      
丸抜き、あるいは割れを軽く粗挽きし、胚乳の中心部分が砕けて粉になる。これを篩いにかけて選別したもの。

白粉(花子・端粉
一番粉を篩い取った時に出るやや粗めの粉(打ち粉に用いられる)

二番粉      
一番粉を取ってさらに挽砕を続けると、胚乳部に加えて子葉部分も粉に含まれるもの、原料が鮮度の良いものであれば甘皮の部分も多少入るので、色は淡く緑色で、香りもある。たんぱく質も10%ほど含まれるので、打ちやすいそば粉になります。

三番粉      
二番粉を取った残りの部分(そばの実の表層部分)から挽き出されるそば粉で色は二番粉より濃くなり、そば本来の香りも強い。たんぱく質は15%ほど含まれ栄養価は高いが、繊維質が多くなるので食感は劣る。一般の蕎麦屋さんでは、二番粉と三番粉のブレンドした並粉が用られている場合が多いようですが、蕎麦本来の味を求めるとしたら一番粉も必要であると思います。

末粉(すそこ)  
三番粉以上挽いたもので、甘皮まで挽き込んだ黒っぽい粉で、香りは強いがほとんど繊維質のため食感はよくない。主に乾麺や生麺用の原料として利用されているようです。

さなご      
製粉の最後に残った粉。乾麺の色付けに使用されています。




  三田の郊外で時期的に少し遅いかと思いつつそばの花を探しうろうろ! やっと見つけ、収穫間際の最後の花を撮影することができました。咲き誇っていた時期は当に過ぎていますが実と花のバランスが“無限花序”の特徴を良く現していると思います。
 また、取り入れの終わった田んぼの一角にあふれんばかりの秋桜がきれいに咲き誇っていました。(071020撮影)

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蕎麦切り包丁と生船
・蕎麦切り包丁
包丁は使用されている鋼の材質で青紙鋼、白紙鋼、ステンレス鋼などと大きく分けることが出来ます。材質的なものは使用状況や、好みによって選びますが、バランス的感覚は包丁の種類だけあり、自分に合うものを探し出すまでには時間と包丁の数が増えると思います。写真左から白ニ・尺ニ青ニ・尺一ステンレス・尺一となります。用途により使い分けています。




・生 舟
切った蕎麦を保存して置く保存箱です。蕎麦の水分をコントロールできる拭き漆生舟の物が良いとされていますが一般的に高価です。写真のものは木地呂仕立て生舟1.5塒 (生舟の起源は、むかし蕎麦は蒸して食されていました。食文化が変り茹でて食するようになって、蒸し蕎麦に対して生蕎麦を入れてく物、大きな入れ物を当時舟と称していたことから生の蕎麦を入れて置く物、生舟と今でも当時の言葉が使われているようです。




これで、第1話 蕎麦道具について終わります。大まかな蕎麦の道具をご紹介いたしました。これらの道具をを用い、蕎麦粉から蕎麦と言われるものに加工していきます。器などこまごましたものはそのつどご登場願いたいと思います。
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こま板と切り板
・こま板(駒板)
蕎麦を切るときに用いる定規のような物で、包丁のガイドになる部分(枕)と、畳んだ蕎麦の上にのる板材の部分またと言われる枕と大体同じ材質の物に分かれます。写真中央のものは黒檀と桐(枕の高さ18澄頬蹐犯頂爐寮楾臧分がぐらついている為使用できません。写真下部は紫檀と榧(枕の高16澄砲念貳姪に枕の高さは12〜20ミリぐらいです。蕎麦の切り分け方で高さが低いほど送りが少なくなり細く切ることができます。こま板の大きさは打つ蕎麦の畳み方により使い分けています。(270×300・300×350)




・切り板
蕎麦のまな板のことで、種類は単板、木口寄せ板どがあり、用途により大きさも750・900・1100で、それぞれ、×350×30ミリぐらいの物が一般的のようです。写真は現在使用している物で1100世麟慳攜寄せ切り板になります。かなり重いです。







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捏ね鉢と麺棒
・捏ね鉢
材質的には、木と樹脂があり、その中間的な木乾樹脂とステンレス、陶器などがあります。ステンレス、陶器は別として、塗りの内容でも種類が変ります。写真は木乾樹脂本塗り二尺ニ寸(66cm)14圓如現在使用している物です。(ステンレスは変り蕎麦で湯ごねのときに威力を発揮します。さめが早く高価な塗りなど気にしなくて作業が出来る点などよいのですが、軽く固定しにくい欠点もあります。)

  

  
・麺 棒(延し棒・巻き棒)
それぞれ径が26〜30世阿蕕い泙1醒碓未任△蝓⊆分に合うものを探します。(細い程力が入り、こしのあるうどんの延し棒 は一般的に15請宛紊蛤戮い任后妨什濟藩僂靴討い泙絞で写真左から材質は(延し棒29/900)、(延し棒26/750・巻棒26/105)、本桜(延し棒28/900・巻棒27/1200)を使用しています。他にひば、槙、榧、黒檀、一位、紫檀など色々ですが、使用頻度の多い延し棒は使用状況にもよりますが消耗品として考えたほうが良いようです。
のし棒1本、巻き棒2本で行う丸延し・本延しの作業は、蕎麦文化が発達した江戸のやり方で、狭い場所でも効率よく蕎麦を打つ(のす)ことができるようによく考えられた道具です。

   




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蕎麦粉を調整するもの ・ 水回しから切までに必要なもの
第1話 蕎麦道具について
どんなものにも言えると思うのですが、蕎麦道具もピンキリあるようです。趣味の世界とは使用する道具の魅力などに引かれて行っているような所もあると思います。それでは蕎麦打ちに必要な道具を私が現在使用していますものでご紹介させていただきます。

蕎麦粉(粉類)を調整するもの
・篩(ふるい):打粉用篩8寸20メッシュ・蕎麦用篩7寸60メッシュを使用しています。
・刷毛(はけ):粉取用各種 馬毛・豚毛、ナイロン系は静電気の関係で使用していません。
・ちりとり(粉取り):食べ物を扱うので、家庭用の塵取とはイメージの異なる物を使用しています。




水回しから蕎麦切までに必要なもの
・のし板
材質は銀杏で、200×100×30寸殻迷θ弔弔のオーダーしたものです。麺棒やのし板が反って狂うようであれば、1.2ミリ、1.5ミリの厚さにのす麺体の精度を維持することは難しいです。麺棒のように簡単に買換えることが出来ないため、信頼おける業者にお願いするしかないようです。
 
 


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蕎麦の魅力
“蕎麦の話”
趣味といいますと、最近始めました蕎麦打ちがあります。それにちなんで蕎麦猪口、蕎麦を盛り付ける器など陶器のことがほんの少し見えたような気がします。嬉しいですね

いつもお願いをしています信州の高山製粉さんから新蕎麦の便りが届いています。そこで蕎麦の話を少しさせていただきたいと思います。

 第1話 蕎麦道具について
 第2話 蕎麦粉について
 第3話 かえしと、だしのとり方について
 第4話 蕎麦打ちの工程について
 第5話 実際の蕎麦打ちについて
 第6話 冷たい蕎麦・温かい蕎麦
 第7話 道具のメンテナンス
 第8話 蕎麦にまつわるこぼれ話
 

以上の内容で、蕎麦の話は年内で終わるように考えていますが、トピックスや原稿また写真の遅れなどで予定しています内容と異なる場合があるかと思いますがよろしくお願いいたします。

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休日の過ごしかた
“趣味を始めたきっかけとその魅力”
人それぞれだと思います。休みの日ぐらいはゆっくり休めばいいのにと家族から言われますが、若い頃から続いている趣味といわれるものがいくつかあり、時間のあるときは朝早くから野に山に出かけています。

スキーは季節限定の趣味ですが、新潟生まれの私は子供の頃から冬はスキーしか遊ぶことが無く、今でも趣味とは思っていませんが。

夕日が沈んだ直後の空の青さや、太陽が昇るまでの少し湿った冷たい空気がなんとも言えずキャンプは夏以外の季節にやっています。

山歩きと野草のマクロ撮影、草花の自然の色や形に魅力を感じ出かけています。

また、もともと腹筋・背筋を鍛えるために始めたクライミング、夏は暑いので沢登りと、家族からは遭難しても捜索願出さないからネ、と冗談とも本気とも取れる冷たい言葉が、私も、負けずと朝起きていなくても探さないでネ、と4時5時起きをしてガサガサ、ガタガタとカメラやザイルをザックに詰め込んでドカドカと近所迷惑な朝早くから出かけています。変な家族ですよね。皆さんのところはいかがですか。

上司に誘われ始めたゴルフ、うまくいかないのがゴルフと楽しんでいます。

今でもよく覚えています先輩の義理立てのために連れて行かれた社交ダンス、3回でやめましたが、12回分のチケットを買わされました。(若いときで経済的に大変でした)そのときの先輩は今どうされているのでしょうか。岡山のお寺の息子さんだったと記憶していますが。

仕事の一環で湖底遺跡調査のため急きょダイビングのライセンスを取れとのことでダイビングやる破目になりました。そのとき以来日本海の鯨と言われるようになりました。太陽の光が届く水の中は別世界です。外国の海に行かなくても(行けない人の僻みですが)、日本の近海で驚きと感動は沢山あります。

きっかけは色々ですが、ダンス以外は今でも続いています。今になれば季節に応じて空いている時間を楽しく過ごすことのできる私の宝物です。

これを機会に、私の趣味にまつわるドタバタ歳時記を、医院の行事と合わせご紹介出来ればと思っています。
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